神社挙式の歴史ですが、当然ながら日本には昔から数多くの神社があったわけですから、相当に古くから神社挙式のスタイルがあったに違いないと思われるかもしれませんが、どうやらこれは事実ではありません。
男女の結婚に際して何らかのセレモニーを行うというのはそれこそ一種の文化であり、貴族や武家など上流階級にあっては平安時代にも文献が残っていますが、それは決して神前式ではありません。
そして一般庶民にあっては19世紀末、つまり明治時代に入ってもなお自宅で行うのが普通でした。
神前挙式の始まりとされるのは、明治33年、西暦で言えば1900年に、後に大正天皇とその皇后となる皇太子嘉仁親王と九条節子との結婚式が神前式で行われたことだと考えられています。
皇太子の結婚なのですから当然ながら社会的にも大きな反響を呼び、いわば一種のブームを巻き起こすこととなったのです。
いつの時代でもロイヤルファミリーには国民の注目が集まるということでしょう。
キリスト教の教会式と違い、まだ馴染みが薄い印象のある神社挙式には、どのようなスタイルがあるのかあまり周知されていないという現実があります。
昔から日本に存在する施設であるからこそ、その自由度は意外と高く理想的な結婚式を挙げられることも多いものです。
今回はそんな神社挙式のスタイルについて解説します。
神社挙式というと白無垢と紋付き袴で正装し…といったシーンを想像する方が多いと思いますが、実はそれに限ったことではないのです。
ゲストは呼ばず新郎新婦のお二人だけで挙式をすることもありますし、その場合には少し畏まった正装をするくらいで華やかな和装には着替えないことが多いです。
要はお二人の気持ちを確認する儀式を行うことが出来れば良いので、過剰なことは要らないというカップルも存在します。
もちろん多くのゲストを招待し華やかに神社挙式を行う方もいますし、その後には西洋式の披露宴やパーティを行う方もいます。
それぞれの個性や要望により、最適な挙式の方法を選択するようにしてください。